「桜がいつ倒れるかわからないけど、それでもオレは彼女の笑った顔をずっと見たいから、桜のために強くなるって決めたんです」
私は寝ている桜を見ながら気持ちを伝えた。
「これからも桜の事、お願いします。私たちでも無理はあるから」
自分の弱さにどうする事もできない美由紀さんは、涙をながしていた。
この現実を受け入れる程、私は強くはなかったが、それでも逃げる事はしないと改めて決意した。
気付くと私は、病院のベッドで寝ている桜に重なるように眠ってしまっていた。桜の顔を見ると、彼女は目をパッチリと開いて私を見ていた。
「さ、桜!起きてたのか」「大和君、ずっと居てくれたんだ。ありがとう」
そう言って、私に抱きついてきた。
桜の髪の匂いを感じながら、彼女を抱きしめていたのだが、
「朝から仲がいいわね?」美由紀さんの声で互いに凍っていた。
そんなこんなで私は家に帰ろうとした時、
「大和君、本当に連絡しなくていいの?」
私の気持ちを察してか桜は聞いてきたが、
「昨日言ったろ?桜が元気に学校行けるようになるまでは、急な事以外は連絡しなくていいから。桜は桜にしか出来ない事をする。いい?」桜に伝えると、