私は一安に攻められ、殴られた。
それでも、私は何も答えられない。
悪い事はしていないと言い訳するためには、淋しかったと言わなければいけない。
私は、一安とは逆に自分の感情を言葉にするのが怖かった。
淋しい、逢いたい、。
その言葉だけはどうしても言えなかった。
言ったら自分が弱くなる気がした。
そして弱くなったら、一安に嫌われる。
そう思っていた。
何も答えない私を一安は殴り、質問し続けた。
私は何も答えられない自分が悔しくて泣いた。
泣いてる私に気付いた一安は我に返り
「俺の事好きじゃなくなった?」
そう私に聞いた。
私は首を横に振った。
「一安が、好きだから元彼の所行った」
これが、私にとって精一杯の感情の現しかただった。
一安はそれを聞いて、納得してくれた。
それからは、元彼と電話をする事もなくなったが
その分、私は前にも増して自分の気持ちを抱え込む様になった。
一安と私の喧嘩が増えていた。
二人は一緒に居すぎだと、解っていた。
喧嘩をするたびに私は家に帰ろうとした。
その度一安が私を止めに追いかけてきた。
軽い喧嘩の時はそれで済んでいた。
だが、どうしても許せない時がある。
そんな時私は、一安に気付かれないように家に帰った。
その日も一安と喧嘩をした私は、一安が昼寝をしてる間に家に帰った。