すべてが運命なら

春樹  2009-03-18投稿
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昼寝から目覚めた一安から着信が入った。

一度無視したくらいじゃ、一安からの着信は鳴りやまない。

そして、私は五度目の電話に出る事にした。

「なに?」

私は自分の声で怒っている事を伝えようとする。

「お前、何やってんの?」

一安の声は完全に寝起きだ。

「別に何もやってない」

私はこの会話の間に、勝手に帰った言い訳を考えていた。

「じゃぁ早く戻ってこいよ、勝手に帰んのとかホントやめろよ」

一安は私が怒ってる事を、あまり気にしていない様子だった。

「わかったこれからは勝手に帰らない。だってもう、遊ばないから」

「わかったよ、もういいから早く戻ってこいよ」

「だから、行かないよ戻んない」

「お前もう面倒臭いから、早くして」

そんな会話を、二人でいつの間にか笑いながらしながらしていた。

「じゃぁ、あゆも行くから一安も来て、どの道を通るかは言わないから逢えなかったら、遊ばない」

「は?もうそういうの面倒臭いから、さっさとこいよ」

面倒臭いと何度も繰り返す一安。

だんだん、私も面倒臭くなってきた。

だから、私は素直に戻る事にした。

私が自転車で一安の家に向かっていると、遠くの方から一安がこっちに向かって歩いてきた。

どんどん接近してくる一安の顔は、恥ずかしそうな、優しい笑顔だった。

「ほら」

そう言って一安は、手に持っていた物を私に渡してきた。

それは、その時私が1番好きだったお菓子だった。

だから、私の顔も笑顔になった。

凄く嬉しくて、そのお菓子は食べずにしまっておいた。

お菓子は、腐ってしまい食べれなくなってしまった。

そしてまた、私は一安に怒られた。

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