私たちはいつの間にか泣いていた。ライバルだってコトさえ忘れて、色んなコトを語り合った。
「俺、女は誰でもいいって思うのに、男は衛しかダメなんだ。色んな女と付き合ってきたけど、やっぱり衛が1番好きなんだ」
宏介は笑って言った。私はそんな宏介の想いに、自分が情けなくなってしまった。ちょっとしたコトですぐ不安になったりしてた。宏介はもっと不安だったのに。親友で同性だから、何も言えなかったんだ。言ってしまえば、全てが壊れて元には戻らなくなるから。だから好きでもない女とも付き合えたんだ。自分の想いを隠すために…。