まだ寒い、
東北の小さな駅のホームにたった
線路の奥でお母さんが笑顔で手を振った
新幹線がヒューっと入って来る
母親の顔が見えなくなった
堪えていた涙が溢れた
見られるのは、
恥ずかしいから
自分で決めた道だから、
頑張らなきゃ
自分に言い聞かせた
あれから2年。
蕾が膨らみ始めた
桜の木をぬって
同じ駅に降り立った
春に咲く、
桜が見事であればあるほど
長い間
厳しく寒い冬を
耐え抜いてきたことを想う
自分と
遅咲きの桜を
重ね合わせて
また頑張ろう
そう誓う
春の木漏れ日の中で