集団寮…
更なる地獄が始まった…
集団寮は一部屋を5人から6人で使用する。
将太は6人部屋で最も人が多い場所に入れられた…
人間関係…
将太が1番苦手とするものがあるならば、人付き合いだ…
愛想の悪い将太は、先に入っている先輩の鼻に障る態度だったらしい…
いじめが始まった…
歯磨き粉や歯ブラシをぐちゃぐちゃにされるのは当たり前…
寝ている時に殴られる事など、毎日の用にあった…
将太は堪えた…
どんな事をされても歯を食いしばって、拳を握り、深呼吸をして、ただひたすら堪えた…
しかし、我慢にも限界があった…
ある日…
寝ている時にいつもの用に殴られる…
脇腹に一発もらったのが堪えられないぐらいに痛かった…
限度を超えている…
5対1…非常に不利だったが将太はそんな事など考えず殴りかかった…
我にかえったのは先生に羽交い締めにされて、先輩の姿を見た時だった…
血まみれの布団…
手には相手の奥歯が刺さっていた…
手錠をかけられ、縄で縛りあげられて単独寮へ…
終わった…
やってしまった…
将太は後悔よりも先に母が悲しむ顔が心を過ぎった…
次の日…
調査が始まった…
何故殴ったのか…
何度も何度も同じ質問が繰り返される…