すべてが運命なら

春樹  2009-03-22投稿
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元々不順だった私の生理が、その月も遅れていた。

生理予定日から、三週間も経っていた。

私は軽い気持ちで、妊娠検査薬を買いに行った。

自分の不安感を無くせば、生理が来ると思った。

妊娠検査薬を買ったその日の夕方、私は自分の家で検査をした。

私は、結果を見て驚いた。

私のお腹に赤ちゃんがいた。

途端に、私の目から涙が溢れ出た。

何故涙が出たのかは、解らない。

早く一安に報告しなくてはいけない。

そう思ったが、私は迷っていた。

生理が一週間遅れていた時の、一安との会話が私を迷わせていた。

「お前生理来たの?」

突然聞いてきた一安。

「来ないよ、でも一週間位ならいつも遅れるから、そのうち来るよ」

私がそう答えると

「妊娠なんかしてたらぶっ飛ばすから、つーか、妊娠してても俺の子じゃないから」

真剣な顔で一安がそう言った。

「うん」

その時の私は妊娠してる訳ないと思っていた。

私と一安は四年間、毎日性交渉をしていた。

だが避妊はしなかった。

今まで妊娠しなかったのに、今更妊娠するわけ無いと思っていた。

私は妊娠した事を、しばらく一安に言えなかった。

一安のお母さんが帰って来るまで、後一週間。

その一週間は幸せだった。

妊娠した事で、私の淋しいと思う気持ちは消えた。

私は毎日お腹に話しかけ、気付いたら私の手には、お腹を触る癖がついていた。

毎日笑顔で過ごしていた。



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