ダルとエドが音の方へ振り向くと木箱の横に大きな爆弾がタイマーを一秒一秒刻んでいた
【00:02】
残り二分となっていた
「あっあの野郎っ……マジで爆弾をセットしていやがったのか!」
ダルが握り拳を作りセリフを吐き捨てるが
「けど、良かった。まだ十分に逃げられる。すぐに逃げよう」
エドがM.Tを部屋から連れ出そうとしたがカシャンと金属音がタイマーの音と共に部屋に静かに響いた
「なっ手錠!?……」
エドが唖然として呟くと
「鍵はどこだ!?」
ダルがM.Tに聞くと
「鍵はあいつらが窓から海に捨てた…の」
M.Tは涙目になって答える
「クソッ!やってくれるな!仕方がない壊せそうな物を探そう」
ダルとエドは手当たり次第に試していった
しかし、長年使っていなかったのかどれも錆びれててすぐに壊れてしまった。終いには部屋にあった全ての物が駄目になってしまった
しかも残り時間45秒になっていた
パネルを見た3人は焦った。M.Tは勿論流石のダルも諦めた時だった
「M.Tごめん…目をつぶってダルは、M.Tの耳を塞いで貰って良いかな?」
エドが目を伏せながら二人に頼み込んだ。二人は言われた通りにした。瞬間エドは銃を取り出して手錠めがけて発砲した
あれだけてこずった手錠は簡単に壊れた。しかし、いくら耳を塞いでいても銃声は聞えたのかM.Tは、ガタが外れたように狂い泣き叫んだ
本当に銃が怖いのだと改めて思い知ったエドは、いくらM.Tの為とはいえ罪悪感を感じたのか自分の手の甲めがけて発砲した
「おい!何やってるんだ!?」
「いっ戒めさ」
驚いたダルにエドは苦笑いしながら答えるが、時間は残り10秒を切った
「時間が無い!窓から飛び下りるぞ!」
ダルはM.Tを抱えて部屋の窓から飛び下りた。エドも銃を部屋に捨て続いて飛び下りた