あたし達3人が話している声が、周りのクラスメイト達に、しっかり聞こえていた筈だったケド、
初めから、傍観者だった者達は、最後まで皆、傍観者だった。
そう――
サチヨやタツヤが特別なワケじゃない――
傷付き、
傷付けられ、
人は大人になっていく――
『フンッッ。何よ、カッコ付けないでよ。奈央のクセに。
ところで、カッコ付けさせたら右に出る者がいない、あんたの王子様は、どうしたのよ?!』
サチヨの言葉に、あたしは聖人の姿が見えないコトに気づいた。