彼女―桜も動揺してるようだった。そんな彼女に声をかけた。
「もう歩ける?」
ハッとしたように俺の方を見て彼女は答えた。
「え?あぁ、多分。もう大丈夫かも。」
「そっか!じゃあ、俺はもう行くね。」
「え?どこに?」
彼女は俺を見つめて不安そうに言った。
「ん〜…どっか!何かここのザワついた空気は嫌だからさ〜。」
そう言いのこし、またタバコに火をつけてここを後にしようとする俺に彼女は言った。
「わっ…私も連れてって!」
予想外な言葉に思わず立ち止まる俺。しかし、俺は何でもないように答えた。