【my toy】
「ありす〜」
授業中空屋が隣から声をかけてきた。
でも、まぁシカト。
「外ばっか見てつまんない〜」
『あのさぁ…私
ありすじゃなくて、苺だから。』
「ふぅ〜ん…
違う名前使うことはよくあるかんねぇ…」
『意味分かんない…』
「苺〜苺〜」
『うるさい』
「苺面白い!気に入った」
『あんたに気に入られても嬉しくないよ。』
「苺って美味しそうな名前だよねぇ…」
『無視ですか。』
「苺食べたい〜」
そんな綺麗な顔で見つめるなよ。
カッコいいとか思っちゃうじゃないか。
「今俺のことカッコいいとか思った?」
『はぁ?思ってないし。』
「じょ〜だん〜」
バレたかと思ったぁ…
キーンコーンカーンコーン…
「あっ!終わったぁ〜」
『なんもしてないじゃん』
「苺もね。」
聞こえたのか!
地獄耳…
「空屋く〜ん」
うわっ…やっぱり来たか
「空屋君ってここに来る前何高にいたの?」
「部活とか入らないの?」
うるさ…
サボるか。
「苺!」
私が教室から出ようとすると空屋に呼び止められた。
「空屋君春風さんと友達なの?」
何て答えるんだこいつ
「苺は俺のおもちゃなの」
『へ?』
何ですかこの手!?
なんで肩組んでんの?
「行こっか?」
おいおい…何がどうなってんの?