私は立派なカニ人間
恥ずかしがりな性格で
いつも顔を赤くした
恥ずかしがり屋なものだから
前を向いては歩かない
だから前は見えなくて
知らずと壁にぶつかると
かたい甲羅で身を守る
鋭く尖った両の手は
大事なものほど掴めずに
いつも誰かを傷つけた
ハサミは絆を切り離す
だけど誰とも話さない
夢や希望は泡となり
体の底から蒸発し
次から次へと消えていく
残ったものは後悔だけ
ああ
どうせこうなるんだったら
ちゃんと前を向いて歩けばよかった