中学校に入学した。あたしはクラスの名簿を見てア然とした。あたしはクラス替えに運が無いらしく、また菜々子とクラスが別になっていた。あたしが三組、菜々子が二組、安奈が五組、麻理子と沙織は四組だった。あたしのクラスにはもと6━3(あたしのクラス)の生徒はたったの一人。それが恵理だった。恵理が誰とでも喜作に話してくれる人だったから、あたしはすぐに新しいクラスでの自分の場所を作ることができた。正しく言えば作ってもらえた。ただその場所はいつ誰かに取られてもおかしくない程もろかった。あたしがいなければ恵理は別の人をその場所に連れて来れる。そんなかんじだった。でも菜々子と麻理子と沙織との絆はそんなもろいものじゃないって信じていた。