ギャラクシーラリー23

フェイ  2009-03-25投稿
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必死の思いが実ったのか、何とか就職が決まった。

とにかく朝から晩まで働いた。

上司の機嫌に付き合い、得意先に頭を下げ、たまの休日は死んだように眠った。
これが社会、これが会社。
そう思った。だから泣き事は言わない。自分自身にツッパリ続ける遼一は、まだ若かった。

両親はこんな思いをして自分を育ててくれたのか。

そう思うと涙が出た。

四度目の転勤先で、運命的な出会いをした。

三十四歳の春だった。

遼一は、初めて本気で恋をした。

相手は同じ勤務先の事務員で、社内でも評判の美人だった。

遼一より十歳も年下だった。

これまでの人生、女と本気で交際した事がなかった遼一は、自分の思いに戸惑った。

しかし、自分の気持ちを相手に正直に、誠実に話した。

相手は、何と遼一を認めてくれ交際する事になった。
二人は1ヶ月後には入籍した。

遼一にとって最高の日々だった。

しかし、蜜月は長くは続かなかった。

3年後、過労とストレスで、遼一が倒れた。

妻の献身的な介護もあって、1ヶ月後には退院できた。

しかし会社の態度は冷たかった。リストラ対象に挙げられたのだ。

こう不景気だと人件費は、真っ先に削減される。

十五年間も会社の為に働いて来たのに、1ヶ月でこれかよ…。

妻と相談し2ヶ月後に退職した。

会社に未練などない。

ただ、妻と子供を守るためすぐにでも仕事を見つけなければ…。

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