スラム part41

やいち  2009-03-27投稿
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「修二、最近強くなったよな。」

悠が練習中に言った。

「そりゃ、昔よりは強くもなるだろ。」

修二が答えた。

「そんなんじゃなくてさ。最近だよ。」

「そういえばそうかもな。」
賢之助が言った。

「俺もそう思いますよ。俺なんか全く歯がたちませんもん。」

河野が言った。

「そりゃ河野に負けたら俺のプライドぼろぼろになるって。」

「嘉谷さん、それ言い過ぎっすよ。」
新藤が笑いながら言った。

「まぁ実際、修二の背負い投げも小内刈り(右組手の場合、右足で相手の右足を内から刈る技)も1ヶ月くらい前より全然きれてるからな。小内で一本取られたのなんか久しぶりだったし。」

「んじゃあこの柔道部のトップは実質俺になるな。」修二は笑いながら言った。

「はぁ!?」
悠と賢之助が言い、それに続く形で新藤から「えっ?」という声が漏れる。

「ちょっと修二君が調子にお乗りのようだね悠君。」
「そうだね賢之助君。それじゃあ修二君、乱取り始めようよ。」
賢之助と悠が笑いながら言った。

「じゃ、じゃあ乱取り2セット目始めようか。よしみんな並んで。」

「一本目、礼!!」

「お願いしゃ〜す!!」

悠も賢之助も、練習に気合いが入ってる。
その奥では新藤が静かに闘志を燃やしている。

いつもこんくらい気合い入ってりゃな。

と修二は心の中で呟いた。

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