届け、僕の声。-完-

 2009-03-28投稿
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〜前略 ハルカ様
ごめんなさい。

許してはくれないでしょうね。

こんな、ボクを忘れないで下さい。

ボクも、絶対に忘れないから。
誰がなんといっても、忘れない。

心配かけて、ごめんなさい。

      草々〜


そう、返事の手紙を書いた。

宛先を『天国』と書いた。

そして、飛行機の形におった。

どれも、身を切られるような思いだった。

でも、ボクは前を向かなければいけない。

ハルカがそう望むなら。


窓を開けた。
真新しい風が部屋へと流れ込む。

手紙の飛行機を、外へと、飛ばした。

飛行機は綺麗な軌跡を描き、空へと吸い込まれた。


「届け、僕の声。君へ。」

そうつぶやいた。

それは、自信に満ちた声だった。

   −完−

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