「これが、今の社会の現状ですよ。」
高い木を見上げて、マーヤが言った。
しかし、マリアは妙に、反発したくなった。
「違うわ。これが全てじゃないのよ。」
すると、マーヤが
「じゃあ、マリア。君の希望は、なんだ?」
マリアは黙ってしまった。
だって、忘れていたけど、今うちに帰ったら、きっと、赤ちゃんがいて、自分のことなんか、忘れたみたいに、構ってくれなくなるに違いない。
それだけでも、希望なんか、なくなるのに、マーヤは、自分に国を救えと重大な事を任せてきたのだ。
そして、答えた。
「自分が、幸せになる事よ!」
マーヤは困った顔で言った。
「それじゃ、自分のただの望みじゃないか。みんなが幸せになる希望だよ。」
マリアのだす結論とは…つづく?