「…先生?」
大好きな先生の顔を見上げた
胸がキュンッとなって、涙が止まらなくなった。
「先生…あたし…」
突然だった…。
背中が急に暖かくなった…
「ありがとう。」
先生の声が近い…
先生の胸の音がする…
先生があたしを包んでる。
ドキドキしている暇は無かった、迎えの車の音がする。
お母さんにばれちゃう。
先生…はやく離れなきゃ…。
お母さんの顔が見えた。
いっきに冷める背中…
「会いに行く…必ず会えるから…。」耳元でそう聞こえた。
訳が分からないまま、車に乗りこんだ。
先生は“バイバイ!”って、いつも通りに優しく笑って手を振っている。
しばらくしてやっと、分かりはじめる
あたし、先生に抱きしめられたんだ…。先生とまた会えるんだ…。
でも…どうやって?