僕は、親不孝物です。
小さな頃から、そうだったように思う。
小学生の頃は、親の財布からお金を盗む事を覚えた。
中学生になって、登校拒否をするようになった。
そして、人からは不良と呼ばれる存在になった。
高校は、かろうじて合格出来たが、ここでも親不孝は、まだ続いていた。
喧嘩で、三回の無期停学の処罰を受けた。
そのたびに、親が学校で謝っていた。
学校だけでは留まらず、外でも喧嘩をした。警察にも捕まった。
そして、就職してからも、若い頃無断欠勤を何度もして、二社クビになった。
そんな僕も、もう三十才。
親父は、ガンになった。
そして、初めて親の大切さを知った。
残りの時間は、僅かだか、僕は今、精一杯親孝行をしている途中だ。