エルファ・人形残酷物語11

ぐうりんぼ  2009-03-29投稿
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 そして後日…

 人形協会から、2人の人形生活アドバイザーがハーレス邸を訪れた。

 アドバイザーと言っても、エルファと同じ背丈の動く女性人形である。

 エルファとの違いは…

 色々学んでいる事と、人間と同じように普通に話す事だろう。

 2人はさっそく…

 人形部屋の中や子どもたちの様子を確かめようとしたが…

 部屋の中には入れなかった。

 エルファが子どもたち全員を中に入れて、ドアに鍵を掛けてしまったからだ。

 ソファに座って…

 ツーンと態度を取るエルファ。


 スザンヌが話しかける。


「部屋の中を、見せてもらえません?」

 すると…

 エルファは冷たい表情で、断固拒否の態度。

「イヤ」

「協会からの指示です、ドアを開けなさい」

「イヤ」

「何故、イヤなのですか?」

「イヤダカラ、イヤ」

 ジャックが軽蔑な眼差しで、声をかける。

「意地張ってないで、開けろよエルファ」

 エルファはカチンと来て…

「ウルサイ! ジャックノ、クズヤローハ、ダマレッ!」

 ジャックもカチンと来て…

「オレをクズ野郎呼ばりするたァ、イイ度胸じゃねえかッ!」

 立ち上がっているジャック。

 すかさず、マルシアはジャックを制止する。

「エルファ、協会の人たちの言う事は、ちゃんと聞きなさい」

「イヤ」

「エルファ!」

「フン!」

 マルシアの言う事さえ聞かないエルファ…

 まるで、駄々をこねる子供である。

 スザンヌが質問する。

「中にいる29人の小さな人形たちは…、アレはいったい何ですか?」

「バカジャナイノ?
 ワカリキッタ、クダラナイ、シツモンシテ」

 スザンヌ、怒りを押さえながら…

「か、確認です」

「ワタシダケノ、カワイイ、コドモタチニ、キマッテル、デショウ?
 ワタシダケノ、スバラシイ、タカラモノヨ」

「なるほどォ。ではアナタ、母親として…子供たちを大切にしているのですネェ」

「モチロンヨォ。マイニチ、タップリト、アイジョウコメテ、カワイガッテイルワ」






 ジッとエルファを見つめるスザンヌ…




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