【保健室物語?】
「泣きやんだか?」
『はい…』
「あぁ、目腫れたな…。俺もか(笑)」
先生は
濡れタオルを持ってきてくれた。
二人そろって、濡れタオルで目をおさえる姿は
多分、滑稽だったと思う(笑)。
『…先生、本当にありがとうございました』
「いいよ、なんかあったら、いつでもおいで」
『私、自傷、少しずつ減らします』
「うん、頑張ってな」
『じゃあ…』
「うん、じゃあな」
私が教室へ戻るために
階段をのぼっているときも
先生は、私に微笑んでくれていた。
++++
その日から私は
だんだんと
“自傷”という形以外で
ストレスを解消するようになった。
先生に、毎日のように励まされ
保健室で勉強するようになった。
成績も徐々にあがっていった。