(オレも帰って飯食って
夕方まで一眠りでもするかな)
なんて考えながら門へと向かって歩いていると
家が同じ方向の稲葉と
さっきまで一緒だった非常階段仲間のイッシーが
いつの間にかオレの隣を歩いている
歩きながら稲葉が
「そういえば
1時間目の時、昌平にメールしたんだよ!せっかく可愛い転校生が隣に座ったのに
昌平、全然気付かないで寝てるから
バイブで気づいて起きるかなと思って、メール入れてやったんだけど、ちっとも起きないんだもん」
「えっ?そうだったの?」
(全然気付かなかった)
と思いながら
オレは、稲葉がわざわざ起こすために送ってきたそのメールをとりあえず開こうと思い
いつも携帯を入れてるズボンの後ろのポケットに手を入れた
「あれ?携帯がねーなぁ」
もう一つのポケットや
前のポケットにも一応手を入れて探してみたが
やっぱりない
「落としたんじゃん?
やばいよー
誰かに拾われて見られて
エロサイトばかり見てるのがばれたらっ」
イッシーがからかってくる「エロサイトなんか見てねェよ」
何故だかオレは男にも女にもからかわれるキャラらしい・・
「机の中とか?」
稲葉が言った。
(たしか・・・
寝る時、机に伏せるのに
前かがみになると、後ろのポケットに入れた携帯と財布がポケットから落ちそうになるから、机の中に入れたんだった!)
稲葉の言葉に思い出し
「そうだよ、机の中に入れたままだ」
「昌平、相変わらずマヌケだね」
「うるせー
でも思い出して良かった
サンキュー じゃあまた夕方な!」
そう言いながらオレは携帯と財布を取りに
また校舎へと戻った。