「こら!!海斗、起きなさい!!」
「うっさいなぁ〜、あとちょっとだけ…ZZZ」
「遅刻するよ!!」
「…………」
「コラ!!!」
「はいはい…起きますよ、起きればいいんでしょ!」
俺は成瀬海斗、中学二年生だ。
そして今怒鳴っているこの女は成瀬梓。21歳だ。
梓「はいは一回!!も〜あんたはもっと礼儀よくできないの!?」
海斗「はいはい」
梓「は〜…あんたももっとしっかりすれば結構男前なのにねぇ………」
俺達には両親がいない。
梓が俺の親がわりだ。
俺と梓は一応兄弟だが、兄弟とは思えないほど顔が似ていない。
梓「早くしなさい!パン焼いとくから顔洗って着替えなさい!」
そういわれて顔を洗って着替えていると梓の顔が目に入った。(やっぱ俺ら全然顔似てないよなぁ………)そんなことを考えていたらパンが焼けた。
梓「焼けたわよ〜」
海斗「ん?あぁ…ってヤバ!!もうこんな時間じゃん!!」
梓「あんたが早く起きないからでしょ!!」
俺は急いでパンを食べてからかばんを取って玄関に走った。
海斗「行ってきま〜す!!!」
梓「行ってらっしゃい!」
そしてドアを開けてまた走り出した。
この時俺はまだ知らなかった。この先に待つ自分の運命を………