先をじっと見ても景色が変わらないこの場所、広い・つかれる・熱いが言葉を必ず言いそうなこの砂漠。入ろうとする人はあまりいないと思う。
だが、砂漠の真ん中で愚痴を言っている青年がいた。年は17ぐらいの...
「あーくそ、熱いな、さっきの一団と別れるんじゃなかったな。」
この青年(ラグ)、本名ラグナ−ド・ターナ、本名のターナがなんとなく嫌だから自分ではラグナ−ドと言っている。
「しかし、あの人、簡単だからやってくれないか、って言ってたけど全然簡単じゃないよ。他の人には簡単かもしれないけど。」
そう言って出来事を振り返っていた。
5日前、冒険者として旅にでて数日たったウェルナという街を歩いていたら突然声をかけられ依頼を頼まれたのだ。
内容はここから東にある、ウェルナ砂漠のモンスター大百足の尻尾をとってくること。
大百足は弱いから簡単だろ、と言われ引き受けてしまった。
そして今にいたるわけであって...
「そういえば、あの一団なんていったっけ?たしかキャラバ...」
最後の一文字をいう時に大きな地響きがおこった。
「なんだ!?」
砂が割れてなにかが出てきた。
出てきたのは間違いない、大百足だ。
「やっと来たか。いくぞ」