朝、鏡の前で制服姿の自分を見るとなんか違和感。
自分なのに自分じゃないみたい。
「知夏、でる時間でしょ?」
ママに急かされ私は急ぐ。
「行ってきます」
真新しい制服、鞄、靴。
外にでると春風がふいて朝日が眩しい。
しばらく歩いていると前に桜を発見。
走って声をかけた。
「おはよう」
「知夏、おはよう」
「はぁ、なんだか憂鬱」
「いきなり副委員長だしね」
「それもだけど…委員長が」
「久遠…桜も苦手だ」
「だよね…」
私達は朝からテンションが下がった。
このままじゃいけない。
「桜、なんかやりたい委員あるの?」
「わかんないケド…楽なの」
「何それ(笑)」
私達は年頃。箸が転げても面白い。その後は、昨日みたテレビの話で盛り上がりあっという間に学校についた。
学校につくと理沙がきていた。一組の新しい友達と仲良くしゃべっていた。
当たり前の光景なのに、どこかちょっと寂しくて不思議な気持ちになる。
だめだ!私も新しい友達作ろう!
「一人で百面相か」
「久遠…」
嫌な奴に見られた。
「あいつ頑張り屋だからな」
えっ?私は耳を疑った。
あいつって理沙だよね?
実は久遠っていいやつ?
なんなの?