すべてが運命なら

春樹  2009-04-02投稿
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私の中で、一安とやり直したいと思う気持ちは、徐々に大きくなっていった。

ただ妊娠した時の記憶だけが、その気持ちを食い止めていた。

だがその記憶には、一安に逢いたいと思う私の気持ちを止める力は無かった。

その日の夜も一安に逢った。

一安と車で話していた。

車を停めていた場所は、全く人気のない道だった。

そんな場所で、一安が今日のニュース番組で見たという、殺人事件の話しを始めた。

私はだんだん怖くなってきた。

「もう、帰ろうよ」

焦り始めた私に

「お前も気をつけた方がいいよ」

まだ、怖がらせ様とする一安。

「わかったから、お願い帰ろう」

怖がる私に、一安が笑う。

「じゃぁ、帰るよ」

一安が笑い声混じりに言った。

私は家に送ってもらうと、急いで布団に潜った。

家族は皆寝ていて、家の中は真っ暗だった。

私は布団に潜りながら、一安の話しを思い出してしまい、どんどん不安になってしまった。

私がなかなか寝付けないでいると、私の携帯に一安からメールがきた。

【今家についたょ。俺はお前に、なんかあったら、何処に居ても、絶対助けに行くから、大丈夫だょ。おゃすみ。】

一安から来たメールを見て、私は笑いながら、そのメールに向かって

「一安が怖がらせたくせに」

思わずそう言った。

でも、安心させられたのも確かだった。

私の不安な気持ちは落ち着き、一安にメールを返さないまま、眠りに着いた。

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