――半年後――
「哀れな魂だ…反省すればいいものの……。」
と呟きながら麗は刀をおさめた。
「…大丈夫か…?」
諷哉が顔を覗きこんでたずねた。それに対し、麗は頷いた。
「…ごめん…。じゃ、いこうか。」
言って、諷哉を促す。着いた先は桜がよく見える橋の上…。
「…綺麗だな…」
「…だな…。」
麗の言葉に諷哉は頷いた…。あの日以来、麗が再び人喰い鬼になることはなかった…。それも…諷哉と麗の関係のおかげだ…。時代の血は違うけれど…。関係ない…。今そこにいる二人は今を生きる人…。
斬ることも斬られることもなく、ただ二人の未来を照らすのみであろう。