ジッとエルファを見つめるスザンヌ…
いきなり、右手の先を指差した。
「ジャックさん、あの白い布を取って中の遺体を彼女に見せてやって下さい」
ジャックはスザンヌに言われるがまま…
近くのワゴンに乗せてある白い布を取った。
中には踏み潰された人形遺体がそのままの状態になっている。
遺体に視線を向けたエルファだが…
全く表情を変えない。
「ナー二、アレ?」
冷たい表情。
ジャックが説明する。
「お前の30人目の子供…レレだよ」
「ソンナコ、シラナイ」
「知らないワケねえ」
「シラナイモノハ、シラナイワ。ヘンナ、イイガカリハ、ヤメテヨ」
「お前なァ!」
ジャックが文句を言おうとした時…
スザンヌに制止された。
そのスザンヌが、エルファに疑問投げかける。
「アナタは子供たちを大切にするようですが…
アレはいったい、何ですか?」
「サァ、ナニカシラ?」
「ちゃんと、質問に答えなさい!」
「シラナイワ。ルルナンテコ、ワタシニハ、イナイカラ」
「そんな事ないでしょう? ルルも、アナタの子供として造られたのですから」
「ソノ、ルルッテコ、ジャックガ、コロシタンジャナイノォ? ソウデショウ、クズヤロー?」
「テメェーッ!?」
「ジャックガ、ヤッタクセニ、ワタシノ、セイニ、スルナンテ、ヒドスギルワ」
悲しそうな顔をして…
平然と言い放つエルファである。
「イイ加減な事、言うんじゃねえよッ!」
「ソウヤッテ、カヨワイ、ニンギョウヲ、イジメルノネェ。ニンゲンッテ、サイテーダワ」
「あのなァ!」
自分の非を認めようとしない、小娘人形に苛立つジャック。
マルシアが話しかける。