「アナタが自分で殺したのに、どうして他人に責任をなすりつけるのか理解出来ないわネェ」
「マルシアサママデ、ワタシノ、セイ二、スルナンテ」
マルシアはエルファの傍に近寄った。
エルファはプィッと、顔を背ける。
「現に私の目の前で、アナタは殺ったんじゃない。他の子供たちの所へ行こうとしたルルを…
アナタは足で踏み潰したでしょう?」
「シラナイワ」
「アナタが殺ったの!」
「ワタシジャナイッ!!」
「いいえ、アナタッ!!」
「チガウッ!!」
「アナタッ!!」
「ジャックヨッ!!」
「エルファッ!! イイ加減にしなさいッ!!」
ブチ切れたマルシアはエルファの頬をバシーッとビンタ!
弾みで、エルファは床に転げ落ちた。
「ウウウワァーン!!
ワタシジャナーイッ! ワタシジャナーイッ!」と、エルファは床に.仰向けのまま泣き出す。
足をバタバタさせながら、泣き喚く様はガキそのものである。
いきなり、スザンヌはテーブルをバンと叩いた。
「もう、結構ですッ!」
――――――――
スザンヌは質問を変えた。
「躾はキチンとやっていますか?」
「モッチロン」
(ウソを付け)
笑いをこらえるジャック。
「社会的なマナーや、ルールは?」
「カンペキヨ」
この時…
「ミャーミャーッ!!
ミャーミャーッ!!」
今度は人形部屋の中から、子供たちの泣き喚く声がして来た。
それまで憮然とした態度を取っていたエルファが目を輝かせる。
「ワタシノ、カワイイ、コドモタチノ、ショクジノ、ジカンダワ!」
席を立つエルファ。
「待ちなさい! まだ、話は終わってません!」
スザンヌは止めるが…
エルファはサッサと部屋の中へと逃げ込んで、ドアをバターン!
皆、呆気に取られた。
しばらくすると…
1人の子供人形が部屋から出て来た。
いきなりスカートをまくり上げて、その場にしゃがみ込んだ。
何をやるか、想像出きるだろう。
ぶりぶりぶりぶり!
一同、ビックリ!
「こらぁッ! ちゃんとトイレでしなさいッ!!」
マルシアが注意する。
「ウィアーンアーンアーンッ!!」
子供人形は泣き出して、部屋の中へ駆け込む。