晶は
「だいじょぶ、だいじょぶ」
と言いながら床の上についた尻を、スカートの上からポンポンとはたきながら起き上がった。
「藤本昌平君が一時間目の時、あまりにも気持ちよさそうに寝てるから
真似して机に伏せて目をつぶってみたら、いつの間にか私も、気持ちよくて寝ちゃったみたい」
八重歯が無邪気に見える
その笑顔がまた見えた!
「けどまさかこんなに寝ちゃうとは思わなかったよ」
すると晶は
オレの机の中にある携帯を取り出し
自分の頬にあてたかと思うと
「ありがとー起こしてくれて、ありがとー藤本昌平君の携帯」
と、やっぱり訳わかんねー事を言って
「はいっ。」
と、教室のドアの所につったったままのオレのそばまで近づいて来て
携帯を手渡してくれた。