lilys?

m710  2009-04-08投稿
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目に入ってきたのは、隅にある小さなテレビから流れる映像。

外国の少年達がスケボーを乗り回している。
自分の体の一部のようにスケボーでトリックを決めたかと思うと、次は坂道を車よりも速く急降下している。





目を奪われていた。





店長「すごいっしょ、それ」


急に話しかけられた。

うなずくことしかできなかった。


店長「この映像あげるよ。イメージトレーニング用に」

と言って彼は一枚のROMをくれた。



成「…………あざっす」



彼は何も言わずレジに戻って行って、登美雄の板をコンプリートし始めた。


三人でただその作業を見つめていた。




登美雄の板が完成した。

店長は、

「それじゃぁまた」

と一言だけ発した。



店を出て、
3人でそれぞれの板を見比べた。

登美雄のは、
外人女性の転写柄、色は赤黒ベースで、一番幅も高さもある。


里西の板は、
俺にはよくわからないグラフィックアート的な柄で、青と黄色ベース、高さはあるが幅は狭めだ。
そして、いちいちオシャレだ。

俺の板は、
木目の板にさっき買った百合の紋章のステッカーを貼っただけのシンプルなもの。高さも幅も平均的。


3人共、板とそれぞれを見て、変にニヤけた。


さっきの映像が頭から離れず、滑ってみたくてウズウズしていた。

2人も同じ気持ちだっただろう。


その足で、俺たちの町に帰った。



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