「おい奴らを眠らすな!この学校の崩れゆく闇のなかでもがき苦しみながら死なせるつもりだったのに。この単細胞が!」片瀬が怒りながら金田を罵った。
「そういうな。今しがた爆弾をセットしてきてやったんだ。文句ゆうなよな。そうだ。祭なんかいってられねえや。俺達には時間がないんだ。ボスが呼んでいる。続きはまた今度だ。」
「ちっ、それならしょうがねえ。タイムオーバーか。」
「復讐する前に力を失ったら元も子もないべ?」俺に片瀬が残念そうな顔をして
「刹那、もう少しお前らに恐怖を与えてやりたかったがここまでだ。安心しろ、徐々に恐怖がお前らを襲う。幸福なる悪魔をな・・・」
と言いながら金田とともに俺達に背を向けた。
「片瀬!もうやめろ!復讐したって、奈美は帰ってこない!」
「そういうこっちゃねえ!じゃあ、俺達の不幸はどうなる?奈美は死んだからお前らは幸福になったんだから逆にその分お前らは不幸になるのさ。お前らは俺の逆恨みで死ぬのさ!哀れ哀れ!ヒャハハハハハハ!」
「それが・・ユウ君の望んだ世界?」
横から愛の声がした。
「愛・・」
生きててくれてた。実はもう喋れないじゃないかと思ってた。
(良かった・・愛・・)俺は涙ぐんでいた。