「で、凛のはどーなった?」
啓吾は頭を押さえながら言う。
「あぁ。コイツの場合、年齢制限でミッションには参加できなかったみたいだ。それで、記憶を抜かれていないんだろう」
「年齢制限・・・?」
「そぉだ、ミッションに参加できるのは13からだ」
と、龍華が腕を組んで言う。
「そして、コイツは水を操れるんだとよ」
「あ・・・」
と、怜は呟いた。怜の頭の中にはあのときの光景が浮かぶ。
「んで、あれはどーなった?」
と、源二が聞く。あれ、とは闇夢玉のことだ。
「はい。持ち主(舞)は発見したんですけど、壊すまでには・・・」
と、怜が言う。
「あ!」
啓吾が大きな声で言う。
「何だよ!うっせーなっ!!」
龍華は少し切れながら言った。
「持ち主が願いを叶えようとしたら、何か別な願いを言っていたんだ・・・操られたみたいに・・・」
「確かに・・・。『この世を晶様のものに』って言ってたよね・・・」
凛は少し悲しそうな顔で言う。
「んっ・・・晶・・・」
藻は眉を顰めた。
「闇夢玉はアシールとも言うんだ。それを狙ってる悪党は何人もいる・・・。でも、晶が狙っていたとは・・・」
龍華は深刻そうな顔をする。
「晶・・・。知ってるのか?」
「あぁ。あいつは元々はリイバーだったんだ。かなりの優秀だったそうだ。だが、なぜこの世を・・・」
「さぁ、そこはまだ分からないな・・・。でも、あいつの能力は・・・」
「人を操る能力だ・・・」
舞は晶によって操られたのだ。
世界を自分のモノにするために・・・。