「俺…帰ってくるからさ…絶対」
『うん。あっちでも頑張りなよ!!?』
「おぉ!!ぢゃな!!」
『いってらっしゃい』プルルルルルルル―…
新幹線が見えなくなるまで手を振り続けた。あの時あたしは,政(マサ)に転校なんてしてほしくない!!って思った。確かに思ったけど…
あれが"恋"と呼べるものなのかは
あたしにも分からない…笑”
「み―な―こ!!」
友達の綾子があたしに話し掛けて来た。
『おはよう綾子!!どうした??』
不思議そうに尋ねるのはあたし海原美奈子(カイハラミナコ)。高校?年。
クラスにも大分なれてきた。来月には初めての文化祭がある。
「それがさぁ,なんか転校生が来るらしいよぉ!!?」
『マジで!!?って綾子ぉ…あんたには彼氏いるぢゃん笑”』
転校生が来るからってハシャイデル綾子だけど,彼氏持ち。
ちなみにあたしは
フリ―。
「なんか情報によると―…」
情報網の綾子が言うには,昔広島に住んでいたらしい。だから同じ学校だった人は知ってる人もいるんだって。
でも,このクラスじゃないんだろうし…
『ハァ…』
彼氏も出来ない,出会いもないあたしは朝から大きな溜め息をついた。
「あっあと,このクラスなんだって!!」
『へぇ―…ってえっ!!マジなのそれ!!!』
「うんVvだから美奈子も頑張れ!!」
やったぁ!!
やっと…あたしにも出会いが来た!!!
でも,来ても来なくてもどっちでも良いかも…実際。