夢-1-

LL=  2009-04-10投稿
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拝啓。
夢の中の貴方へ

貴方のことが大好きです。

だから、教えてください‥



拝啓。
夢の中の君へ

君のことを愛しています。

だから、教えてほしい‥



君は、
貴方は、

どこにいるのですか?

−−−−−−−−−−−−−−

初めてこの気持ちに気づいたとき、こんな感情は不健全だと、漠然と思った。


誰にも打ち明けられはしなかった、自分でさえ言い表せない感情を他人に理解できるはずがないと思っていた。


周りにカッコイイ人がいなかったわけじゃなくて、でも、どんなに愛を囁かれても心はいつも『遠く』を見つめていた。


近くに気になるやつがいなかったわけじゃない。 ただ、この感情はそれらとは次元が異なった。

−−−−−−−−−−−−−−

それは、夏。

「ごめんなさい。他に好きな人がいるの」

「そっか‥‥まぁ、薄々感じてたけどよ、お前の好きなやつっていったい誰なんだ?」

「えっと‥‥‥ヒミツ。」

「…まぁ、言いたくねぇんなら、別にいいけどよ」


言えやしない。
夢の中に出てくる、名前も知らない人だなんて‥。



そいつは太陽のように暖かく、心地よかった。

これはただの印象だ。

事実。そいつとしゃべったことはないし‥‥というか「会った」ことも、厳密ない。

初めて「愛」というものを知った、彼女の名前は知らない。


夢の中で会う。


彼女はいつも、まぶしい太陽を背に笑うのだ。

その満面の笑みに、僕は惚れた。

−−−−−−−−−−−−−−

それは、冬。

凍えそうな夜の中、布団に潜り込み必至に寝ようとした。

ガン!ガン!ガン!

枕を押し付けて耳を塞ぎ、必死に彼に会おうと目を閉じた。

ガン!ガン!ガン!

玄関の扉が喚く。
逃げることはゆるさない、と私を現実に引き戻す。

やめて。 私を眠らせて。

私を一人にして‥‥‥

早く、、彼に合わせて…。


布団の中でうずくまり、祈るように眠りを待った。




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