二次会では貴方も含めた四人でダーツバーに行った
久々にはしゃいだ
貴方もいる
さりげなく貴方に触れてみたり体を近くに寄せたりしてみた
何気なく触れる手が温かい
帰りは蕎麦を食べた
気付けば終電が近い時間になっていた
一人の人がビジネスホテルに泊まると言うから私もそうした
貴方はまだ帰れるからと言っていた
『帰るんですか』と口から出た言葉にはっとした
『寂しい?』と聞くからごまかす様に話をすり替えた
二人きりではないのだからこれが正しい選択だろう
貴方とこのまま朝まで過ごせたら幸せなのに
違う方向へ歩こうとする貴方を引き止めた
『帰らないんですか』
『まだ飲もうかと思って』
迷った
でも他にも職場の人はいる
だけど今このチャンスを逃せばきっと後悔する
『付き合いましょうか』と聞いた
貴方は『うん』と言った
そこで職場の人とは別れ貴方と二人になった
三軒目の店で貴方と色んな話をした
大体は貴方の職場の愚痴
それをただ聞いて相槌を打ってそれで良かった
それが何か良かった
もっと声を聞かせて
もっと話を聞かせて
貴方が話疲れるまで
私は貴方の声を耳に残して貴方の言葉を拾って
いつでもこうして聞いてあげたいから