貴方とベッドに横になり少し話をした
別に好きとかそんな言葉はない
ただ手に触れ貴方を感じた
貴方の手が私の髪に触れ
頬に触れ
心に触れた
肩を抱き寄せられ体を密着させる
こんなに近くに貴方がいる
触れてみたいと思い続けた人
目と目が合った瞬間未来を忘れた
先の苦しみを忘れた
理性は捨てた
唇を重ね合わせた時の胸の鼓動
想いの大きさ
思わず『好き』が出てしまいそうになる唇が貴方の唇で塞がれる
良かった
想いを告げたら貴方がキスを止めてしまいそうな気がしたから
『そんな感情はない』と
ただ相手がそこにいた私だけだったというだけだと知りたくはなかった
貴方に身を委ね
不安を消した
貴方の頬に触れた
貴方の髪に肩に腕に触れた
背中に手を回し貴方にしがみついた
貴方の温もりが私の体に流れ込む
こうしている私達には少なくとも愛はあるのだろうか
貴方がキスをする時目を閉じるから悲しかった
私の顔を見て
閉じられた目の奥に他の誰かを想像しているのなら私の存在なんて空っぽだから
体を重ね合わせても苦しみが増えて行く
こんなにも貴方が近くにいるのに
孤独がじわじわと私に迫って来るのを感じた
貴方とこうなりたかったのか
それとも踏み込むべき所ではなかったのか
今の私には到底答えは出せない