lilys?

m710  2009-04-11投稿
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町に戻ると、ちょうど下校時間くらいだった。

見たことのある顔と時々すれちがいながらも、お互いが関わらないように、目線を合わせることなくすれ違う。


しかし、今日は違った。里西がいるからだ。

同級生だけでなく先輩、後輩の奴らも里西に話しかけてくる。

里西は常に笑顔で対応している。



やっと人の波を抜けた。

登「あんたってほんと人気者やね!」

里「人気者かぁ〜そう見えるんかね?ほんとに仲良い奴なんて1人もおらん気がするけど」

成「………………」

里西がぼやいたのをしっかり聞いていたが、言葉がでなかった。
登美雄も思ったことは同じだろう。


成「この辺でよくね〜?」

登「よし!!滑るや!!」

海沿いの道をまっすぐ歩くと長い急斜面の坂があり、それを登り切ると全く車通りのない、静かな道路にでる。


俺たちはそこを"縄張り"にすることした。


頭の中には、さっき見た映像の中の少年たちが染み着いている。



左足を板に乗せる…



右足を地面から離すことができない………



恐怖心。



頭の中のイメージが消えかけていた。


そう感じるのと同時に、思いっきり右足で地面を蹴った。






大転倒。


右肘から地面に落ち、痛みが全身に流れ、もがいた。



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