私の祈りが貴方に届いて
貴方がそれをちゃんと叶えてくれる様な気がした
週の中日
四月から異動をして来た男性の誕生日だから飲みに行こうと言って
課長とその人と貴方は五時過ぎに職場を出た
残っている他の人達にも『来れたらおいで』とは声をかけていたけど皆行く風でもない
貴方がいるなら私も行きたかった
だけど結局は残業をした
もしも貴方から電話がかかって来たら行こう
携帯をパソコンの横に置いた
一つの賭け
貴方が私に来て欲しいなら職場の電話ではなく携帯にかけて来るだろう
貴方が出てから二時間以上が起った
仕事をしながらも祈った
結局周りの人も『行かない』と言い帰って行く
今更自分から行くとも言い出せず私も諦めて帰る事にした
例え貴方と二人切りではなくても
一緒に過ごしたかった
片付けを始めた時に携帯のバイブが鳴った
開くと貴方の名前がそこにある
体中の血液が熱を帯びる
『まだいるならおいで』
貴方の酔った様な声に
躊躇いもなく『はい』と答えた
やっぱり貴方に私の祈りは届いている
嬉しくて
気持ちがふわふわしながらパソコンを閉じ職場を出た
勿論貴方から電話があった事も私だけが誘われた事も他の人達には内緒で