私の突然の告白に戸惑う一安。
少し考えてから一安が口を開いた。
「ごめん俺、もうお前が、いつ居なくなるかとか、考えて不安になるの嫌だから」
悲しそうな顔で言った。
「やり直せないって事?」
私は、一安の答えをもう一度確認した。
「うん。ごめんね」
一安は目に涙を浮かべていた。
「あゆも、今更やり直したいとか言ったりしてごめんね」
複雑に揺れていた私の心は、一気に崩れ落ち、私は泣くことさえ出来なかった。
そして私と一安は連絡を取らなくなった。
一安と連絡が途絶えて2年経ち、私は23歳になっていた。
その日私は友達と、よく行くお店で飲み語らっていた。
楽しい時間はすぐに終わり、一人淋しい帰り道。
私は、友達にメールをしようと思い、携帯電話を開いた。
携帯を開くと、ずっと消せずにいた一安の電話番号が目にとまった。
私は酔った勢いを借りて、一安に電話をかけてしまった。
だが、その日一安は電話に出なかった。