「しんどいわぁ〜」
って言いながら、寝ている事が多くなったね。
しんどいくせに、いつもアタシの側にいるんだから…。
ホントに心配性なんだからね。
一緒に年を越したね。
…そこからはウソのように早く…時間が流れていった…。
顔が腫れたトコの細胞を取って、検査する事になった。
そこで、腫瘍だと認められれば治療が出来る。
正直恐い。
でも早く治療もして欲しい。
でも再発なんて信じたくない。
どうしたらいいのか全然わからない。
…結果は…
『採取した細胞は、腫瘍ではなく炎症である』
「やっぱりね。俺が再発なんかするワケがない」
「ホンマよね」
うれしかった。
二人とも本当にホッとして、二人とも涙が出たよね。
「きっと顔が腫れとんのも、膿か何かが溜まって腫れとんかね?」
「そーじゃろ。炎症なんじゃけん」
「良かったね。ホンマに良かったね」
「本当に…再発なんかしたら、親に申し訳ない」
「えぇ〜。アタシには申し訳なくないんね?」
「んん〜?」
何てはぐらかして笑ってたけど、わかってるよ。アタシの事が一番大切で、一番心配なんでしょ?照れ臭くて言葉には出さないけど、ちゃんと想ってくれてる。
わかってるよ…だってアタシも同じなんだから…