きっと運命だったんだ…

 2009-04-15投稿
閲覧数[129] 良い投票[0] 悪い投票[0]

電話が鳴った。

「…やっぱり…入院だって…」

「えっ?何で?」

「医者が『炎症』って出たけど、色も形もどう見ても『腫瘍』だって…」
「えぇ〜?それでも『炎症』って検査の結果が出るもんなん?おかしくない?」

「俺もおかしいと思うけど、医者がそう言うんじゃけん…」

「そーなん…」

「今度、精密検査して、入院だって」

「いつ入院するん?」

「まだわからん。検査の結果が出てからだって」
「どしたん!何かのんびりしてない?」

「うん。まぁ命の危険がないけん、そんなに焦った事もないんじゃろう」
「それならいいケド…」
気落ちした法くんを、どう慰めていいのかわからなかったよ…。

「法くん…アタシが側におった方がいい?」

「そりゃおってくれた方がいいに決まっとるよ」
「でもアタシじゃ、親に紹介も出来んじゃろ?アタシ…ずっと側にいたいよ…。毎日でも行きたいよ…」

「……そんなに大変な事じゃないけん…介護とか必要なわけでもないし、ちゃんと連絡するよね」
「そういう事じゃないのに…。アタシと親が会うのがそんなにイヤ?」

「………」

「アタシがバツイチで子持ちじゃけん?」

「…それはある…」

「…わかった…もういいよ」

電話を切った…。
悲しくて、悔しくて、涙が止まらなかった…何が悲しくて…何が悔しいのかもわからないまま…。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 佳 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
〇beauty hand〇
海外セレブに人気


▲ページトップ