そんな願いも虚しく
楽しくて、居心地のいい時間は思いに反して
あっという間に過ぎてしまうようで
一時間目が終わるチャイムが鳴ってしまった。
「あーあ
もう一時間目終わっちゃった」
晶もオレと話してる時間がまだ続いていてほしかったっていう事か?
もしそうなら素直に嬉しい!
オレもまだまだおまえと二人で話してたい
そう思ってるけど
照れくさし
そんな事言う勇気もない
「さぁてと
初めての授業にでるとするかな
けど私、勉強苦手だからさ聞いててもいまいちわからない事だらけで、退屈になっちゃうんだよね
藤本昌平君はまだ行かな いの?」
晶は立ち上がり
足元に置いておいた鞄を持つ
「あっ、オレは休み時間終わってから行くわ」
本当は今一緒に行きたいとこなんだけど
今一緒に出て、あいつらに出くわしたりしたら、どうからかわれるわかったもんじゃねー
オレはいつも通り
休み時間をここで過ごす事にした
晶が出ていって、しばらくすると
いつものメンバーが
一人、二人と
いつものようにやって来た。
稲葉とイッシーとヒロミ
もう一人、オレらともちろん同じ中2だが
だいたい高校生と間違われるくらい
4人の中でも一番大人びたふいんきをもつ
でも喋ると普通に中2
といった感じの志乃
女連中、4人一緒にやって来た。
すかさず稲葉が
「昌平やっぱりここにいたんだ!?
夜中までエロビデ見てて
寝坊した?」
「うるせー」
いつものように下ネタまじりでからかってくる
「そういえば、転校生も一時間目でてなかったんだよ、けどさっきあたしが教室出る時入ってきたけど!
転校二日目で遅刻なんて
あの転校生中々やるねっ」
楽しげな稲葉や
それを聞いてる他の奴らに
『さっきまでオレと二人でここに居たんだぜ』
とは言いだせず
内心ドキドキしたりしていた・・