今日はやたら風が強かった
ペダルを漕いでも漕いでも自転車は前に進まず
セミの鳴き声はより暑さを感じさせられた
「今日朝から風強いよな
それに、このセミの声
どんだけ欲求がたまってんだよ」
すると蹴人が
「それは俺らもだろ」
僕はさっきの蹴人言葉が心に沁みました
そう
僕たちはまだ彼女
いや、ましては高校の青春ってやつを感じた事も無かったのです
それに比べ理曇は男なら誰もが羨まうパラダイス
僕は理曇が少し羨ましかった
そんな学校に今向かっている僕はテンションが上がって漕ぐペダルも早くあっというまに
商業の校門に着いたのでした
つづく