…こいつはいったい何者なんだ―?
彼は間違いなく成長した。そのおかげで何処から出血したか分かったけど―手に負えない。
背中だ。
確かに背中から大量に血が出ていた。だけど今は血は固まり形を作っていた。
―深紅の翼―\r
鏡をみても何も写らない。
俺がこいつ(化物)の主?
こいつを助ける?
いったいこいつは何を望んでる?
―答えろ!鏡の妖精!
鏡から声がする。
「まだ駄目ね…。」 確かに女の声だった。その瞬間風が強く吹いた。
部屋中に散らばった紅い羽を俺はただ見つめていた―。