いつからか私は…
何も信じられなくなっていた。
家族…
友達…
自分。
誰に言われる訳でもなく…
いや…
誰にも言われない事がショックだった…。
私は手に障害を持っている。
それに気付いたのは高校に入りたての頃だった。
『気にしなくていい』
誰かにそう言われたかった…。
6月中旬の今日まで
我慢ができなくなった私は高校に行かなくなり、
登校拒否になっていた…。
情を売る友や、
しつこい家族に、
うざい教師。
その全てと距離をとっていた私は、
窓から外を見ていて一人の少女を見つけた。
同じ障害を持った少女…。
ねぇ…
どうして笑っているの?
どうして元気なの?
…違う。
例え障害があろうとも、
笑うことができる。
それだけで元気でいられるんだ…
それがわかった時
私は学校に向かった。
育ててくれた家族へ
優しい友へ
そして同じ障害を者達へ
今なら言えます。
ほら、しっかり見てください。
私の手…
他の指に比べると…
親指が…
短く太い。
可愛くないですか?