親指姫

神様の親戚  2009-04-17投稿
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いつからか私は…
何も信じられなくなっていた。

家族…

友達…

自分。



誰に言われる訳でもなく…
いや…


誰にも言われない事がショックだった…。





私は手に障害を持っている。
それに気付いたのは高校に入りたての頃だった。





『気にしなくていい』

誰かにそう言われたかった…。





6月中旬の今日まで
我慢ができなくなった私は高校に行かなくなり、

登校拒否になっていた…。





情を売る友や、

しつこい家族に、

うざい教師。


その全てと距離をとっていた私は、
窓から外を見ていて一人の少女を見つけた。


同じ障害を持った少女…。


ねぇ…

どうして笑っているの?

どうして元気なの?

…違う。

例え障害があろうとも、

笑うことができる。

それだけで元気でいられるんだ…



それがわかった時

私は学校に向かった。

育ててくれた家族へ

優しい友へ

そして同じ障害を者達へ


今なら言えます。

ほら、しっかり見てください。



私の手…



他の指に比べると…


親指が…


短く太い。


可愛くないですか?

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