ずっと昔のこと。
それはもう200年以上も前の話。
フランスにとても大金持ちの2人の老夫婦が住んでいた。
2人はとても心豊かだった。
ある夏の日のこと。
風が全く吹かないような不気味な日だった。
ある時、贈り主の分からない、小さな小さな小包が届いた。
中にはとても可愛らしいフランス人形が入っていた。
特に人形に興味のない2人だったがその可愛らしさに気を引かれ、人形は大事にされた。
しかしある日原因不明の大火事で家は老夫婦もろとも、灰となってしまった。
しかしどういう訳か、例のフランス人形は無傷であった。
それから何十年と渡り、その人形は様々な国へと宅配されるのだった。
次は貴方の家に宅配されるかも知れません。
ほらね。
―ピンポーン―