『その人とはもう終わったよ』
疑いはある
だけどもう聞かない
貴方のその言葉を信じたい
今は私だと
不安そうに俯く私の頭をそっと撫でた
これでいいじゃない
これだけで
せめて貴方の言葉を
私にくれる優しさを信じよう
隣の席にいた時はずっと気持ちを隠していたと貴方は言った
いつから私に対する想いが生まれたのだろう
見上げる私の目を眺めて
『今した目が好き』と言った
照れ笑いをした私の『そうゆうとこも好き』と言った
今日は沢山『好き』を伝えてくれるのね
ずっとこうして手を繋いで愛を語り合いたいけど
迫って来る別れの時間
『時間大丈夫ですか?』と聞いた私の時計を見て
『まだ早いじゃん』と言ってくれる
貴方のそうゆうとこが私は好き
気を遣う私に余裕を見せてくれるし
不安を掻き消す様に優しく笑ってくれる
公園のベンチで少し話した
寒いと言った私の背中をずっと摩って温めてくれる
伝わる想い
貴方は本当に優しい
きっと私にだけ
『私は愛人ですか』と聞いた私を見て笑った
『違うよ、彼女だよ』と笑った
その響きが嬉しい
今からは貴方の彼女
笑われたから恥ずかしくなった
『そろそろ帰りましょうか』
言い出すのはいつも私から
貴方は絶対に言わない
多分言わない様にしてくれている
ありがとう
貴方の気遣いに感謝している
いつもの様に貴方をバス停まで送った
バスが来て貴方が私の頬にキスをした
貴方が背中を見届けた
貴方の事をどんどん好きになって行く