制服時代??

なぉ  2009-04-20投稿
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運命は皮肉なもの。
神様は意地悪だ。
誰かにすがりたい私に声をかけてきたのは

「…中野」

中野は明らかに様子のおかしい私を気遣い

「ちょっと座る?」

と一組の教室に入れてくれた。そして私が話しだすまで何も言わずそばにいてくれた。

「ごめん…ごめん私…」

「何謝ってんだよ」

そして懐かしい笑顔を見せてくれた。

中野と理沙も残って提出書類を書いていたらしい。

「瑞木、前田の様子見に行ったんだけどな」

…もしかして…見た?
嫌な予感が脳裏をかける。

「久遠となんかあったか?」
「…うん」

それしか言えなかった。
特に中野には知られたくない…そんな気がした。

「あいつ悪い奴じゃないんだけどな…」

と、私の頭をポンポンと手でたたいた。
大きな手が懐かしい。

なぜだが無性に泣きたくなって…目からは涙が止まらない。

「ほら、ティッシュ」

「…ありがと」

そして今度は髪をなでて

「全部泣いちゃえ」

と励ましてくれた。
外はすっかり暗くなって教室の電気が音をたて…気分が遠のいた。

「目覚めた?」

「うわっ…ごめん」

寝た私を中野はずっとついててくれたみたいだった。

「ありがとう…」

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