【polyhedron】
『ついてこないで!』
「俺も教室戻るの。」
『ずっと屋上にいればいいでしょ!』
「転校初日なのにそれはやばいでしょ?」
『は?』
すでに一時間サボってるくせに…
「苺一緒に学校サボろうよ★」
『ヤダよ。一人でサボれば?』
「なんだよ〜
おでこにキスしただけでそんなに怒ってるの?」
『…』
「チュー初めてだったの?笑」
『…』
「…苺〜」
『…』
「ごめんね?」
そんな目で見つめんな。
怒れなくなるだろ。
『なんで?』
「なんでって?」
『なんでキスしたの?』
「似てるんだ。
俺の好きな人に。」
『…ありすって人?』
「うん」
『片想いなんだ?』
「うん」
『ありすの代わりに私を襲おうとしたんだ?』
「ごめんね…」
『…別に
おでこにチューぐらい。
気にしてないし。』
「そっか!よかった★」
嘘だよ。
本当は凄い気にしてる。
初めてだったんだもん。
チュー…
おでこだったけど…
それでも初めてだった。
少しだけ
祐のことが気になってる
私がいた。
なんとも思ってないなら
思わせ振りな態度なんか
やめてよ。